道を歩いていたら、イケメン(山崎賢人くん似)に声をかけられた話
一昨日の出来事です。
夕方ごろ、私は、買い物するためにお店まで歩いていました。道は田舎道というか、信号や車道のない裏道みたいな場所です。
歩いて5分くらい経ち、何かに気が付きました。
遠くからちらちらと、こっちを見てそわそわしている男がいました。全身は黒の服だったので、スーツを着ていたのかな?と思いました。
これは、不審者だなきっと。目を合わせないように、知らないふりをしておこう・・いきなり下半身を見せられたら、たまったもんじゃない。
直感で、私はそう思いました。
視線を痛いほど感じながらも、私はうつむいて歩き、存在を無視してその男の前を通り過ぎました。
目を合わせたら、負けだ。きっと襲われる。
私は、野良犬(最近はめったに見かけませんが)、見るからに怪しそうな人、ヤンキー系、ギャル、そのタイプのものは、必ず見ないように心がけています。見たら、襲ってきそうじゃないですか、何となくそう思うんです。
無視されてたことを勘づいたのか、いきなり男は私の目の前まで走ってきて、
「あの、すいません!」
と、声をかけてきました。
この場から逃げ出したい。そう思いながらも、私は平静を装って、
「あ、はい・・・なんですか?」
と、恐る恐るその男の顔を見ました。
まさかの、山崎賢人くん似のイケメンでした。スーツではなく、学ランを着ていました。
やばそうな雰囲気はみじんも感じませんでしたが、私は、話しかけてきた男が、男子高校生だったことに、驚きを隠せませんでした。
こんな若いイケメンが私なんかに何のようなんだ?と思ったのです。
なぜなら、話しかけられるときは大体、おじいちゃんおばあちゃんが道を訪ねてくるときだけです。
もしかして、お金借してと言われるのだろうか、いや、でもこんなイケメンのお願いなら断れないな、イケメンだし、イケメンの頼みならしょうがないかもしれない・・・
いや待てよ、ナンパの練習台かもしれない・・・
私が心の中で色々考えていると、イケメンくんは、
「あの、〇〇中学校へ行きたいんですが、道がわからないので教えていただけませんか?」
と、困った表情になり、お願いしてきました。
あぁ、道を訪ねてくるパターンか・・・と、少しの安心と、少しの落胆が入り混じったなんとも言えない感情になりました。
私は、〇〇中学校への行き方を自分なりに説明しました。
納得したイケメンくんは、しっかりと頭をさげ、「ありがとうございます。」と少し微笑みながら言って、その場を去りました。
お金を借してほしいわけでもなく、ナンパでもなかった。ただ、道を教えてほしいだけだったのに・・・私は最初にイケメンくんを疑っていました。
自分の心の汚さみたいなものを改めて知ってしまったような感じがしました。
滝に打たれて心を磨いてきます。